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【厨二】某サイトに載せてます編【小説】

題名は『Blue Blaze』だよ。
某エブ○スタとかに投稿しているよ。まだまだだけれどもね。

 再び、蒼い炎が静かに燃え上がり、俗世の狭間でまた――存在が飽和した。

   #

 深夜の街には、普段何気なく生活している日常とは異なる世界が広がっている。
 住宅地から人々の喧騒は絶え果て、ブティックやらレストランやらが建ち並ぶ繁華街は、普段の色合いを失っていた。
 昼間の安寧はその形を潜め、静寂の中、渦巻く恐怖と狂気だけが支配する、混沌とした街。
 その光景、雰囲気などから連想されるものは、ひたすらに冷たく、背筋が凍りつくような――闇。
 夜は鋭く、濃密かつ重い空気で満たされていた。

 この深都ニュータウンの丁度中心辺り、住宅街の片隅に位置する、辺鄙なオフィスビル街。その中でも、一際異彩を放つ、殺風景な空間がある。 鉄筋コンクリートが剥き出しのまま放置された、ビルの建設跡地である。乗り捨てられたバイクや、錆びた鉄製のゴミ箱などが散乱しているこの場所は、今や質の悪い不良達の溜まり場となっている。
 バイクやゴミ箱だけではない。コンビニの袋や未だに煙の立ち上る煙草の吸殻などが物言わぬ語り部と化し、この場の退廃ぶりを物語っていた。

 ――深夜二時。異質はこの場所で突然姿を現した。互いを牽制し合うように対峙する男二人は、音もなくそこに現れた。
 煙草の火を踏みにじりながら、重い金属の塊が軋むような重低音を響かせて歩みを寄せた男は、身の丈七尺半程の巨躯だった。
 まるで大きな山のような男だ。錆びた赤銅色の、無造作に跳ねた短髪や、顎に蓄えられた髪と同色の赤銅色の無精髭。そして何より身に纏う黒いマントに不釣り合いな銀の鎧が、彼の存在感と異質さを醸し出している。 いかにも粗暴といった風貌でありながら、その立ち姿や、濁った碧の瞳には一片の隙もない。その、周囲を圧倒する存在感を放ちながら屹立する姿はさながら獰猛な野獣のようである。
 そして、音もなく歩を進めるもう片方の男は、先程の大男とは対照的に、小柄で痩躯な優男だった。
黒のフード付きのローブを纏ったその姿は一見して脆弱。肌は月のように白く、肩まで真っ直ぐに伸びた銀髪や、触れただけで儚く崩れてしまうような輪郭線はまるで女性のそれを彷彿とさせる。
 しかし、時折フードから見え隠れする琥珀色の瞳から放たれる眼光はまるで、獲物を狙う狼の如く鋭く研ぎ澄まされていた。

 衝突し合う両者の殺気は二人を圧し、互いの歩みを止めた。その距離は凡そ、十メートル程。
 互いに睥睨(へいげい)、威嚇し合い、機を窺っているようだが、計りかねているのだろうか。両者共に未だ動く気配は無い。二者を包む静寂と、冷たく威圧的な程までに張り詰めた空気は、既にこの空間を満たし、静かに渦巻いていた。
 しかし、均衡状態はすぐに、野太い大男の言葉にならぬ怒声と、まるで地面が爆ぜるような轟音で封切られた。
突如として空間が歪み、捩れ、大人一人分程の大きさの黒く巨大な塊が、大男の眼前に音もなく出現した。
大男はその巨躯に似合わぬ速さで、それを手に取り、振り回す。風を食い散らす咆哮と共に、地面を深く抉る黒い塊。月光を仄かに照らし返す鈍光等から、辛うじてその得物は金属――恐らく鉄と判別できるが、形状はやや太い棍棒状であるのか、はたまた鎚ないしは手斧状なのかは全く視認できない。仕手の動きが速すぎるのだ。
 形状不明の鉄塊をまるで玩具のように振り回し、辺りの壁や地面をまるで削岩機の如く削ぎ、抉り、潰し、破壊していく大男。響き渡る轟音と共に、砂塵を巻き起こし、鉄の顎はその牙を剥き出しながら小柄な男へと襲い掛かった。
 乗り捨てられたバイクを粉砕し、錆びたゴミ箱をただの鉄屑と化し――それでもまだその威力はまるで衰えを見せない。
 もちろん眼前に広がる惨状を見れば武器の形状など殆ど関係無しに、人間など少し掠めただけで恐らく、原型も留めず塵芥と化してしまうだろうという事は嫌が応にも理解出来た。しかし、小柄な男は先ほどから怒涛の勢いで迫り来る大男の攻撃を、躱(かわ)す気配すら見せない。恐怖に足が竦んだ訳でも無く、ただ静かに、大男をその琥珀色の双眸で見つめている。
 彼の眼前、勢いを殺さぬまま振り下ろされた鉄の塊は、常人では軌道を目で追う事すら困難な速度ですぐさま右上に振り抜かれ、横に薙がれ、左斜め下に振り下ろされ、上下に左右にと、軌道を自由自在に変化させる。まるで獲物の脳漿(のうしょう)を蒔き散らかし、頭蓋を喰い破り、肉を貪らんと蠢く生物のように。
 文字通り必殺の攻撃は、やがて小柄な男をその射程圏内に捉えた。大男は言葉にならぬ咆哮と共に躊躇なく相手を粉砕せんと、小柄な男に襲い掛かる。

 鉄塊が小柄な男に触れたか――という刹那、瞬きよりも迅く彼の身体は発条(ばね)の様に真上に跳ねた。その体は大男の得物が届き得る範囲を軽々と逸し、なおも上昇を続けた。
結果、小柄な男は大男による追撃を免れ、鉄塊は粉砕すべき獲物を見失い、空しく虚空を薙ぎ払った。
「――――!!」
 舌打ちをし、すぐさま上空を見上げる大男。しかし、小柄な男の姿はそこには存在しなかった。夜空にはただ、妖しい光を湛える月だけがまるで自らの存在を主張するかの如く鎮座しているだけで、小柄な男の姿はまるで、月が雲に隠れるように、忽然と姿を眩ました。
 大男の思考は勿論追い付かない。携えた鉄の塊同様に視界に入るであろう対象を見失い、唸り声と共に首を壊れた送風機のように遮二無二振り動かし、無様な醜態を曝した。

修正終了。

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非公開コメント

乙です。……アレ、この人、確か。

まあ、細かいことは気にしないのです僕は。ええ、気にしません。

とりあえず、小柄な男に期待。脳内イメージは雪車町で。クヒッ!

あ、今気付いたけど携帯で見るとおかしいね←
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Author:しなび。
なんていうか、もうどうにでもなーれ☆

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