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【Trinity Age】 出会い編2 IN JAPAN  【TRPG二次小説】

注:後半あきらめあり


「《奇術師》レイン、ね……」
胡蝶の呟きが部屋を満たした。

『Brother』の二階にある一室には、変わった集団が詰めていた。
金髪の30代前半とおぼしき男、不思議な髪色をした若い女、白髪を刈り上げた壮
年の男、そして、男物のスーツを着た、少女だ。

「ブリジット、情報はこれで、全部なの?」

展開したテキストファイルを再読しながら、胡蝶は情報提供者に訪ねた。
一拍の時を開け、

「……そうです。渡すべきものは渡しました。では私はこれで失礼します」

そういうと、ドアを後ろ手に閉めて、彼は去ってしまった。

「相変わらず、無口ねぇ」

ソファーから聞こえる声は間延びしていて、眠たげな調子がうかがえる。

「ノーラ。別にそんなことないと思うけど……。あたしともマスターとも会話してると思う……よ?」

胡蝶は、テキストから目を離すと、ちらりとノーラの方をみた

「それは多分、二人が知り合いだったからよね。私はこの間知り合ったばかりだから、まともに話した事ないわよ」

よっこいしょっと

ノーラはソファーから立ち上がると、胡蝶の側に近づいて手元を覗き込んだ。

「ふーんこのレインって子に聞き込みにいくの?……へぇ、大分わかいのね。ラインホルト!あなたもこっちに来て、見てみてよ」

そう声をかけると、奥のテーブルで黙々と時計を解体している金髪の男が顔をあげる。

「む、どうした?ちょっと待ってくれ」

作務依を来た男は、先日ついに壊れてしまった壁掛け時計のネジをまとめて袋にしまうとテキストに目を通した。

「なるほどな。確かにハドリアヌス社が管轄するスラム街に住んでいるならば、色々と情報を持っている可能性はあるだろう」

うむ、とうなずき

「それで?今から行くのか?それならば、今日は店閉まいをするが」

「……ん、そうね。今日はもう遅いし、明日聞きに行きましょう。休暇をもらってくるから、これでログアウトするわ」

胡蝶はテキストファイルをたたむと、そのままウインドウを操作して近場のワープポータルを探しはじめた。

「ねー胡蝶。よかったら落ちる前に吸ってみない?きっと、ぐっすり気持ち良く眠れるわよ」

帰り支度を始める胡蝶に、片手にぶら下げた小袋をブランブランとふりながらノーラは微笑みを浮かべている。

「おい、ノーラ。子供に変な物を渡さないでくれるか?」

そして、たちまちの内にラインホルトに取り上げられた。これも彼等と知り合ってからよくみる、お決まりパターンというやつなのだ。

『ティンダロス』が結成した夜、紹介されたのが、ノーラだった。麻薬の常習者だが、薬を使用したトランス状態では、非凡なフリークとしての才を、更に開花させる事が出来るという。その能力は折り紙つきで、コーパスサイドの実力者達からも一目おかれているらしい


「……ハァ」
らしい、というのは、彼女がとてもそんなふうには見えないからだ。

浮草のような性格で、胡蝶には、ことある事にちょっかいをかけてくるのだ

もちろんノーラなりのジョークなのだが、それでも胡蝶は今だ慣れずにいた。

返せー。やら、ダメだ。少しは我慢を覚えるべきだ。やらと聞こえる声を背後に、胡蝶は部屋を、そっと出た。


「酷い臭いだな……」
翌日、ハドリアヌス社が管理する区画を歩く二人組がいた。

「ここから先が、スラム区画みたいですね。マスターは、護身の術はありますか?」

チラッと横目で見ると日を受けて輝く金髪が目に入った。

「俺は昔、軍にいたんでな。心配は杞憂だよ。君の方こそ大丈夫か?まあ、一人守るくらいどうってことないだろうが」

ピタッと二人の足はある路地の前で止まった。

「私には物質瞬間移動システムがあるから、いざという時は自分で自分を守れると思います」

その言葉を聞き、ほう、とラインホルトは息を吐いた

「なるほどな。それならばいざという時以外はたよりになりそうだな」

そして二人は、スラム街へと繋がる路地の一つに、足を踏み入れた。

「……想像していた以上に、非道い環境だな。なつかしい臭いが、鼻をつくよ」

路地を進めば進むほど、表通りとは景色が変わっていった。
綺麗に塗装されていた灰色のかべは、今やくすんだ黒に近い色へとかわり、代わりにコンクリートから赤茶けたレンガの石畳へとなっていく。

そうして5分程も歩いた所に、スラム街はあった。

通りにはまっとうな人気がなく、物乞いか娼婦か薬でオーパスかコーパスかもわからなくなった様な輩ばかりだ。

道は吐瀉物や血の後で汚れており、別の路地の影では怪しい男が子供に小さく小分けされた袋を渡している。

「……やっぱり、ノーラさんを連れて来た方が良かったですかね」

初めてスラム街にきた二人は、当初の目的も忘れて固まってしまった。

「ノーラはダメだ。オーパスを普通に歩ける様な体ではないからな。売人に顔が知れ渡り過ぎてる。今回は秘密裏に目標から情報を聞き出さなければ……っおっと!?」

ラインホルトは、ドンッと体に衝撃が走り、思わずつんのめりそうになっていた。かろうじで踏み止まり、首をぐるりと巡らして人型を見据えた。

「ご、ごめんなさい。母ちゃんに薬を渡そうと急いでて……!」

そこには痩せた男の子が立っていた。その右手には、薬のビンをしっかりと握りしめている

「……っハァ、急いでてもちゃんと前は見ておくもんだ。狭い路地で転んだら、怪我をするぞ?」

少年はおどおどしつつも、
「ごめんなさい、これから気をつけるよ」

と行って走っていった
正体がわかり、ほっとした。

なつかしの戦場なら、あれが割れたビンで、自分は大怪我を負っていただろう。

多少、平和ボケをしているようだ。

久々にこういう場所に来た以上、いつもより、気を引き締めなくてはいけない

「気をつけて、帰れよ!」

駆け足の少年は路地の一つに入る前に振り返り、
・・・・
「うん、いろいろとありがとー!おじちゃーん!」

と言って、今度こそいなくなった。

……まあ、スラムだからと必要以上に警戒しすぎるのもよくないのかも知れない
。あの様な家族思いの素直な少年もいるのだ。


そう思い、ラインホルトは目標の情報を集めるべく、足を踏みだした。

クイックイッ

「ん?」

あきれた顔の胡蝶が、

「………ねえ、マスター」

後ろポケットを指差し、

「サイフは?」

ため息をついていた。




「ああ、確かにそのガキは見たことがあるぜぇ。20ドルあれば、詳しく思いだせそうなんだがなぁ。ほら、この写真のガキだろう?」

……十人目にして、二人はやっと手掛かりを見つけた。今までにも何人か、知っていると金を要求する輩がいたが、証拠を見せろというと、みな口をつぐんで逃げてしまうのだった。


「本当だな?よし、今20ドルわた「マスター、おサイフないでしょう?」


胡蝶はポシェットからピンクのキャラサイフ(日本で有名な、リボンをつけた猫の絵だ)を取り出すと、20ドル渡した。

「へへっどうも。いつも三つ先の裏路地にいますよ。奇術やりますって看板が目印でさあ」

「うん、資料にも書いてありますね。ありがとう。行きましょう、マスター。……マスター?」

ブツブツ 「いや、あれは盗まれたんじゃない。たまたま、そう、たまたま少年の手に引っ掛かってしまっただけなんだ。うむ。」


「何してるんですか……。早く行きましょう」

………

……




裏路地に、その少年はいた。

「……。」奇術やります。
と書かれた看板のとなりで、髪の長い少年がうつむいている。

「……ペラッ」

静かな路地には、本をめくる音だけが響いている。

資料にあった年齢よりも、はるかに若くみえる。
性別の項目が書かれたいなかったが、長い前髪と身長からみるに、女の子……だろうか?

胡蝶がふと気が付くと、隣ではラインホルトがグラスを磨いていた。

「………マスター、いつもそんな物持ち歩いてるんですか?」

「ああ、こうしていないと、落ち着かなくてね。いい気分転換になるんだ」

「彼女、ですよね。」

「……ああ、そうだな」

二人の視線はさっきから裏路地に座る子供、レインにむけられていた。

レインは、その長い前髪が目を覆っているためか、二人の存在にはまだ気付いてはいないようだった。

「マスター、ちょっと彼女と話してきます」

「了解した。くれぐれも、油断だけはしないでくれ。」

「はい!気をつけます!」

よし、一度深呼吸をしよう。 ここから先はただの胡蝶ではなく、社長の娘、胡蝶・イリーナ・ として接しなければならない。

「今晩は、お嬢さん」

(あれ?手応えがない。人違い……だったのかな?)

「……」
少し離れて見守っていたが、上手くいっていないようだ。なるべく、口を出したくなかったが、一人の大人として手を貸した方がよさそうだ。

「ふむ……。そこの読書をしている御仁」

本を読んでいた少年は、左右を見渡し、誰か、他の人を探しているようだった。


「あなたですよ。」

ラインホルトの言葉により、ようやく自分が呼ばれたのだと気付いたのか。髪の合間から、目がこちらを覗いている。

「……なんですか。見ての通り、非常に忙しいのですよ」

二人はその突き放すような言葉に多少ひるみはしたが、すぐに持ち前の冷静さを取り戻した。

「あなたがレインちゃんかな?」
「少し、お時間をいただけないかな?」

レインは、突然自分を訪ねてきた二人を見上げた。

金髪の男も、スーツのちびっこも、なかなか動けるようには見えた。

だが、

(恐らく、こちらを格下に見ている。やろうと思えば、いつでも逃げれるだろう)

(多少の時間は、くれてやってもいいか)


「……いいですよ」

たまには、ね。


なんとか、無事に目の前にいる彼女から、許諾をもらう事ができた。

「お嬢さん、この方で間違いは?」
「ないですね。どこか人気の無い場所に移動しましょうか」

レインの表情には、しまった という色がうかび始めているのだが、誰も気づく者はいない。


「なら、うちの店にしましょう。貸切にすれば、誰も来ません」

自分がしりつくした路地から場所が移れば、いざ逃げられなくなる、そう思ったレインは咄嗟に口を開いた
「……待て。場所は僕が指定する。」


「ん、私は構いませんよ」

「……いいんですか?お嬢さん」

「いいですよ。では案内をしてください」

「ついた。ここにしよう」
そこは魔法の喫茶店だった。
店主は魔法をつかうといわれる不思議な人物だ。
しかし、胡蝶が中をのぞくと真っ暗だった。
「あれ?誰もいないんですか?」

中に入り、良く見ようと一歩、足を店内に踏み入れたが……

「むー。入れないみたいですね……」
何度か入ろうと試みたが、ことごとく弾き出されてしまうのだ。

「……ああ、そうだな」


この店主は自分の気に入った者以外はいれないのだ。彼女はお眼鏡にかなわなかったのだろう。

「取り敢えず、話しが始まらないことには、何も出来ません。ここで話してもよろしいですかな?」

「えっマスター、道端で話すんですか!?」

「……いや、ここは人通りも無いし、大丈夫だ。だが、その前に一つ、指摘していいかい?」

「はい?」

小首を傾げた所をみるに、この女は本当に気が付いていないらしい。

「君たちの目は、節穴だということだよ」


「えっ?えっ?何がですか、レインちゃん?」

当惑する胡蝶をよそに、何かを察したラインホルトが口を開いた。

「君の性別かな?」

「そっちの中年は察しが良くていいな」

納得したと表情のラインホルト
ハァーっとため息をついたレイン

「へっあたしは女ですよ?どういうこと?」

「ああいえ、お嬢さんの事ではなく、レインさん……というのも変ですね。お嬢さん、彼は男ですよ」

「…………えっ」

そしてポカンとした顔で固まる胡蝶

「……こいつ、本当よく企業で働けたな……?」


「ええええっ!!?」

「ちょっちょっと待って下さい。レインちゃんが男!?だって、どうみたってあたしより背が小さいじゃないですか!?」

(あーコイツ早死にしねーかな最悪の気分だ……)

「レイン”ちゃん”ではなく、少なくともレイン”くん”ですね。」

「は、はーーー。わかりました。いやいや、それは失礼しました。レインくん」

「……いいから、さっさと話しをしろ」

未だ衝撃からは完全には立ち上がってはいないもの、胡蝶はこれまでの経緯を話し始めた。


「……という訳なのです。レインちゃ、くんはこれらの事件についてご存知ではないですか?」

「……つまり、情報が欲しいと?」

「ええ、そうですね。後、噂ではスピリットとだと聞いてます。あなたの技術も知っておきたいですね」

「知っていると思うが、情報は貴重であり、危険だ。リスクにはそれなりのリターンがなければならない」


「報酬は恐らく、依頼主から出るでしょう。ハドリアヌス社の取締役員の一人ですので、ある程度は保証します。」


「……ほう、前払い分は?」

んー…とおとがいに指を当てたまましばらく考えている胡蝶だったが、名案が思いついたのか、ふと明るい雰囲気になった。


「ん……マスターのバーでの一年間飲み放題チケット、で手をうちませんか?」

予想のななめ上をいく提案は、レインだけでなく店主までをも脱力させた。


「僕が酒をガブガブ飲む様に見えるか……?」
「うちは、居酒屋ではなく、喫茶店ですよ……」


「ソフトドリンクのアップルジュースはオススメですよ。」

それに、っと胡蝶はにこやかに言葉を続ける

「紅茶もまぁまぁ美味しいですし。……少し味が薄いですけど」

胡蝶が味を思い出すように目を細めると、隙をみるようにラインホルトが耳打ちをしてきた。

「お嬢さんは、少々味覚音痴なんですよ」

「ん。マスター、今何かいってた?」

「いや、気のせいですよ。ふむ。薄かったですか。次は濃くいれましょう」


レインはやれやれ、とばかりに

「いくら水分を摂ったところで、僕の主食はみかんの皮だ。それに味が薄いのは上品な証拠だと思う」
「まあ、君は眼だけでなく、舌までおかしいみたいだがな」

「そうですか?私はとびきり辛いのとか歯が溶けるほど甘いのとか好きですけど」

レインはそのセリフを聞いた瞬間、
(あ、こいつ早死にするな。最低でも後々太る)
という感想が浮かんだ


「あいにく、うちの店には両極端な味はないですねぇ……」

「あ、でもマスター?あの白い粉はなかなかでしたよ!」

「景色がぐるぐるしましたが」

二人は完全に料理の話題に移っているが、

「そんな話をしているのではない!いくらなんでも飲み物、しかも一年だけなど論外だ!」

しごく当然の反応だが、

胡蝶は、えー…… という表情だった。

「んー……」

「なら、うちで住み込みで働きませんか?食事と飲み物は希望のものを作らせていただきましょう」

「それか、私が何か料理を作ってあげましょうか?」
なるほど。確かに魅力的ではある。住み込みで働けば食事は用意すると言っているのだ。


「……そっちの中年の方が話が早そうだ。期間は?あと、お前は何もするな」
「麻婆豆腐とか得意なのに……」

「期間は、あなたが飽きるまでで結構ですよ。」

なっ

「……あ、味見をさせろ。成長期前の人間は味覚が鋭いんだ(ゴクリッ」

なるほどっと胡蝶は思った

「あぁ、背ぇ低いですもんね」

「死ね」

「まあまあ。わかりました。ならうちの店に行きましょうか。」


「牛乳飲んでカルシウムですねカルシウム」

「……まったく。……なんでこの女は余計な事しか言わないんだ……」

「とにかく、店に連れていけ」

胡蝶は困っていた。

(レインちゃん……じゃなくてレインくんは気難しいな)
(でも頑張って『信頼出来る仲間』になってみせる!)

「それではお二人ともまいりましょうか」

レインは全く別の事を考えていた

(選択としては致命的な気がする。相手のテリトリーに入ることになるんだし。しかし三日みかんの皮は……)

「あ、そうだ。レインくん……でいいですかな?」

「構わないよ。年上だしね(そういえば一日だけリンゴの皮だったな)」

「ならレイン君と呼ばせてもらいましょう。で、申し訳ないですが寄り道してもよろしいかな?」

「私は構いませんよ。切らしていた香辛料も買いたいですし」

「申し訳ありません。お嬢様。店の方の買い出しをするのでいくつか店に寄らさせていただきます」

「あぁ、食料品店か。問題はないよ」

「レイン君も何か食べたいものがあればついでに買いますよ?」

「私も晩御飯の材料を買っておかないと」

「アンタが一番自信あると思うのを頼む」

「また難しい注文が来ましたねぇ~。」


………

……




「ここがアンタの店か?」

「そうです。どうですか?雰囲気は」

「さぁ?落ち着いてる方なんじゃないか?」

「私も好きですよ、ここ」

「悪い印象がなくて少し安心しました。で、何を飲みますか?それとも何か食べますか?」

「水を頼む。食い物はさっき言ったとおりだ。今日のオススメって奴だ」

「私はいつものカレーのナンセットと白玉あんみつハチミツ漬けパフェお願いします」
「辛さは激辛で」

「かしこまりました。」

「喫茶店というより、ファミレスだな・・・・・・」
「で?何を食わせてくれると言うんだ?」

「カレーがお勧めですよ!」

「とりあえずさっき買ってきたリンゴで何かしようかと」

「カレー……」

「リンゴは好きですか?」

「二日前に食ったばかりだな(皮だけど

「ふむ・・・ならほかの食材にしますか?」

「・・・・・・チャーハンだ。」

「かしこまりました。何か苦手なものとかありますか?」

「あふぅ……(早く激辛カレー食べたいな)」

「そんなことを言ってられる身ではなくてね」

「わかりました。」
「それでは作って参りますのでごゆるりとおくつろぎください。」

「何を勘違いしている。作る所まで見るぞ」

「じゃあ私は先に座ってますね」

「では、こちらへ」
「ああ

二人が厨房に消えたのを確認すると、胡蝶はブリジットからいい渡された仕事に取組み始めた。

「・・・・・・(ああは言ったものの、料理のことなんてまるで分からんぞ・・・・・・」
「な、中々上手に作るじゃないか。肝心なのは味だ。(やり過ごせるかな」
ごまかそうと視線を明後日の方向にむけると。
店内から胡蝶の唸り声が聞こえてきた。


「褒めていただけるのはいつになってもうれしいものです。」

「ほう・・・・・・これは・・・・・・(適当なこと言っておこう(モグモグ・・・・・・」


「あ、マスター私の分は?」

「お嬢様のは後でちゃんと辛くしておきますよ~」

「流石マスター!」

モグモグモグ…………

「んー。このカレー丸ごと唐辛子が入ってていい味だしてますね」
「チャーハンもいい感じに辛いです」

「白玉あんみつハチミツ漬けパフェはもうちょっとお待ちください」

「了解です」

モグモグモグ(くっ・・・・・・なんとすきっ腹にクる味だ・・・・・・。)
モグモグモグ(というかマジで一週間みかんの皮しか食ってなかった気がする・・・)
ゴクンッ(ヤベッ、ほぼタダで飯食えるとか久しぶりだ・・・)

コソッ「パフェ作ってる間に話を進めててください」

「そうですね。レインさん、よろしいですか?」

モグモグ(条件を承諾すれば、あの店主に一々頼らなくて済むし・・・)

キリッ!

「・・・うぇっ、ぁああ・・・」
「な、何だ?」

「いえ、ですから仕事の話を……」
キリッ

「分かっている、さっさと言え」

「では。……………………」

                    少女説明中……

「あぁ、そのことか。確か六日ぐらい前に・・・?」

「何か知っている事が?」

「うーむ、何分その時は腹が減っていて・・・・・・。ということは8日前か」

「8日前に何が……」

「いや、済まん、思い出せん。暫く協力するから思い出したら話そう」

「そんな、思い出すまで待てなんて!せっかくのお義父様の手掛かりがっ!!」

ガタンッ 胡蝶が手をついた勢いで皿が大きな音をたてて落ちた

「…………すいません、取り乱しました」

「お嬢様。パフェができましたよ。後片付けは私がやりましょう。」

「ごめん、マスター……。レインさん、あなたにも」

「構わないよ、曖昧なことに腹が立つのはよく分かる」

「ありがとう、レインさん」
「あたしたち、いい仲間になれそうね」

「まぁ、しばらくは協力関係だ。よろしく頼むよ」

レインの返事は、承諾の証だった。

「マスター!」
「   かれにも!」

「!? ふ、ふぅー!満腹だぁー!」

「彼にも私と同じものをあげて!」

(遅かったか・・・っ)

「かしこまりました。」

「レインくん、今日は私の奢りよ!存分に食べていいわ」

(一応辛さは押さえとこう)
「いえ、私から出させていただきます」

「・・・・・・まぁ、思い出したらちゃんと話そう」
(実は何も知らないがな。こう言っておけば僕には「情報がある」という価値が出る。そう思わせておけば少しは安全だろう)
(ドヤァ・・・)


「ありがと、マスター。でもいいの、これは私とレインくんの信頼の証だから!」

「かしこまりました」

「思い出したら私に教えてね」

「勿論さ」

新たな仲間を迎えた胡蝶は、天使のような笑顔が浮かんでいた。






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「体が軽い。
こんな幸せな気持ちで戦うなんて初めて。
もう何も怖くない。
私一人ぼっちじゃないもの」
と言うわけで天使の笑顔でした

No title

「騙すという行為自体、僕たちには理解できない。
認識の相違から生じた判断ミスを後悔する時、何故か人間は、他者を憎悪するんだよね。
君たち人類の価値基準こそ、僕は理解に苦しむなあ」
というわけでチャーハンを頬張る顔でした。

No title

読み返して見ると胡蝶の味覚障害ネタ酷いな。
自重しよう

にしても胡蝶の「性格:冷静」いい加減消すか
プロフィール

しなび。

Author:しなび。
なんていうか、もうどうにでもなーれ☆

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