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【第九章】確約の空

ここに書くことのネタがなくなってきた瀬口です、どうも。
そろそろ場所変えて書こうかな…………いいところないっすかね。
アバリアスと同じところってどうなのかなぁ。



10. 第九章「イデア・オルレアン……不遜な使用人」


 イデアとオルカが朝の支度を終え、朝食を取るために広間――昨晩パーティを行ったところと同じところだ――に行くと、そこは昨晩とは打って変わり、さながらホテルのビュッフェのような装いをしていた。
四人掛けのテーブルが多く並んでおり、家族連れ、友人連れが穏やかに空の朝食を楽しんでいる様子が窺える。

「色んな食べ物があるんですね」

イデアが感嘆した風に言う。

「この船には、多くの国から乗ってきている人がいますから。そのために、いろいろな食事を用意してるんでしょう」
「なるほど。そういえばユーイチロー様は……」

イデアが広間を望遠する素振りをする。
やがて首を振りながらオルカに告げる。

「いませんね。まだ来ていないみたいです」
「…………よく見渡せましたね」

食卓が大きくなったもの、とはいえもともとは大広間。
今日の夕方から開かれるオークションの会場にも使われるほどの大きさだ。
飛行船一層のフロアの半分を丸々と使っており、その大きさはダンスホールほどもある。

「でも、代わりにナシギさんが居ました」
「どこの辺りですか?」
「あそこの端です」

そう言ってイデアは広間の隅を指す。
オルカもその方向を眺めてみるが、ぼやけてよくわからない。
とりあえず、他に行く場所も無いわけだし、二人は行ってみることにした。

「おはようございます、トモコさん」
「あら、オルカさんにイデアさん! おはようございます! ささ、こちらの席にどうぞ」

 はたして、トモコ・ナシギはいた。
彼女は4人掛けの机を一人で陣取っており、ぼんやりとトーストを齧りつつ、新聞を読んでいた。
イデアとオルカを見かけると、嬉しげにそれを放り投げ、表情を輝かせる。

「ではお言葉に甘えて」

イデアがオルカの為に椅子を引き、イデアもその隣の席に着く。

「セグチさんはいないんですか?」
「さっきまではいたんですけど……調査に行くって言って出ていきました」
「早いんですねぇ」
「そうですね。いろいろな人に話を聞きたいから、と言ってました」
「へぇ……たとえばどなた?」
「VIPとして招待された人を、特に重点的に聞き込みにいく、と」
「成程。まぁ、妥当ですねぇ」

途中で取ってきたトーストに苺のジャムを塗りつつ、オルカが頷く。

「昨日知り合った、胡蝶ちゃんとブレンさんもまだ来てなくて……一人で寂しく食べていたところなのです」
「あの二人ですか。何か変な雰囲気の二人でしたね」

イデアはオートミールをむしゃむしゃと食べている。

「そうでしたか? 確かに胡蝶ちゃんは少し、いえ、かなり変わっていましたけれども」
「ですかねぇ。どうにも嫌な、ちょっと違うか、あまり嗅ぎたくない雰囲気を感じたというか」
「まるで野生生物みたいですね」

ナシギが無邪気な笑顔で笑う。
悪気があったのではないことをイデアも重々承知しているので、特に気にした様子もない。
平然とスプーンを口に運ぶ。

「ま、似たようなもんです」
「さっきもイデアさん、凄かったんですよ。あの入口からここまで見渡していましたし」
「因みに今、ユーイチロー様が入ってきましたよ」

イデアの言葉に二人が入口の方を向くと、確かに気だるげに歩いている男性が見える。
おそらくそれがユーイチローだろう。
オルカが立ち上がり、身振りで位置を示す。
それに気づいたユーイチローが右手で答え、こちらに向ってくる。
これでようやくテーブルが埋まるだろう。

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しなび。

Author:しなび。
なんていうか、もうどうにでもなーれ☆

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